【現地事情】ミラノ・コルティナ間は東京〜盛岡並み!史上最も”バラバラ”なオリンピックの挑戦

milano-cortina2026-widearea 2026 ミラノ・コルティナ
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2026年冬季大会の名称は「ミラノ・コルティナダンペッツォ」です。

一つの都市名のように聞こえますが、「実際は都市のミラノ」と、「山岳リゾートのコルティナ」という、全く異なる二つのエリアによる広域開催です。

これまでのオリンピックといえば、一つの巨大な選手村に全アスリートが集うイメージがありましたが、今回は、その常識が覆されます。

IOCが推進する改革「アジェンダ2020」が生んだ、史上最も広域で、ある意味バラバラな大会の全貌を解説します。

直線距離でも遠い!車で5時間の「超・広域開催」

まず驚くべきは、会場間の距離です。

開会式が行われるミラノと、アルペンスキーやカーリングなどが行われるコルティナは、直線距離でも約250km以上離れており、陸路での移動には片道4〜5時間かかります

これを日本に置き換えると、「東京で開会式をして、スキー競技は東北で行う」感覚です。

さらに今回は、その中間に位置するヴァル・ディ・フィエンメ(ジャンプなど)やリヴィーニョ(スノーボードなど)にも会場が点在しており、大会全体がイタリア北部に広く拡散しています。

ミラノとコルティナの間は長距離移動になる(Web記事を材料にAIで作成)
ミラノとコルティナの間は長距離移動になる(Web記事を材料にAIで作成)

なぜこうなった?「アジェンダ2020」の功罪

なぜ、これほど不便な配置になったのでしょうか?

最大の理由は、IOC(国際オリンピック委員会)が掲げる改革指針「オリンピック・アジェンダ2020」にあります。

  • これまでの方針
    コンパクトな開催を目指し、新施設を一か所に建設
     → 巨額な建設費用や、大会後の「負の遺産」化が問題に
  • アジェンダ2020の新方針
    新設を極力避け、既存の施設を活用する
     → 施設がある場所なら、多少離れていてもOK

ミラノ・コルティナ大会は、この既存施設活用を徹底した優等生的な大会です。

しかし、その副作用が会場の分散です

施設建設の環境負荷は減らせましたが、選手や関係者の移動によるCO2排出(環境負荷)は増えるのではないか?という矛盾も指摘されています。

2020年オリンピック改革を体現するミラノ・コルティナ大会
2020年オリンピック改革を体現するミラノ・コルティナ大会

「選手村の一体感」は失われるのか?

広域開催は、選手にも影響が及びます。今回は巨大な選手村を一箇所に作るのではなく、各競技エリアごとに「選手村クラスター」が作られます。

  • メリット
    競技会場のすぐ近くに滞在できるため、移動のストレスが減り、競技に集中しやすい環境に
  • 懸念点
    氷の選手(フィギュアスケートなど)と雪の選手(スキーなど)が交流する機会が激減します。祭典としての一体感は薄れるかもしれません

華やかな交流より、競技優先の実利を取った形とも言えますが、開会式・閉会式での選手の移動の算段は、大会運営の大きな課題として残っています。

「移動計画」が観戦の生命線

もちろん、現地で観戦する場合も、会場の分散は切実な問題です。

「午前中はミラノでフィギュアを見て、午後はコルティナでスキー観戦」といったハシゴ観戦は、物理的に不可能です。

チケットを取る前に、まずはこの地理感覚を掴んでおくことが、失敗しない観戦計画の第一歩です。

以下の記事では、移動手段や現地入りの手段、現地の交通機関について、現実的なシミュレーションをまとめましたので、ぜひご覧ください。

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